何がすごいって、すべてすごかった…。その一言に限る。
9月11日、フツーの雨の朝を迎えた。確かに雨は降っていたが、
なにか嫌な予感はした。JRが朝から20分の遅れが出ていたのである。
たしかにJRはいつも、雨で電車が遅れるので、またか、、、と思っていたが、
昼すぎから、空が暗くなってきた…。
そして13時半くらいから、相当ひどい雨が降り出した。一気に降りだした。
ほんとうに”バケツをひっくり返したような”という雨だった。
それにより、どんどんいろんなところでドブから水があふれたり、道が川状態になったりで、
洪水が始まった。
車で走っても、水があって、抵抗が強く、進みが悪い。その前に、ひどい雨で、前が見えない。
そのうち、動けない車が続出。四日市の中心部の中央通りや1号線、23号線は、まったく
動けない状態となった。
そして水がもっとたまるたまる、よくニュースで見る、ひざまでズボンを上げて水に浸って
歩く人の姿がたくさん見られた。
車も高い水しぶきを上げながら走っている。とても異様な雰囲気に市内全域が包まれた。
JRも不通。近鉄も弥富〜富洲原が不通に。11日の夕刊が四日市に届くことはなかった。
四日市市や菰野町、楠町では早朝から防災対策本部が置かれていたが、
慌しくなってきた。
松本街道も、新正の高架下の1号線もひざまでの浸水、富田の十四川が氾濫(下流ポンプ場に
木などがたまって、排水できなくなっていた)、
そして17時20分、富田地区に避難勧告が出された。地区市民センターや小学校、四日市高校など
6箇所が避難場所となった。
近鉄も名古屋〜中川の広い範囲で運休へ、、、。
午後3時の1時間で、四日市では110ミリというひどい雨を観測。
9月11日だけで四日市では260ミリという、9月の日降水量として最高の記録。
道路の通行止めは20箇所以上、河川氾濫は5箇所、がけ崩れや道路法面損壊が
平津新町や宮妻郷など3箇所、浜田地区や羽津地区、ときわ地区などでも自主避難する人が相次いだ。
雨は一旦弱まったものの、鉄道も麻痺。国道も麻痺。
雨に使って動けなくなってほってある車やトラックも、国道やいろんな道にあり、大渋滞も。
近鉄は、一度、中川〜富洲原間を復旧させ、通行止め区間は名古屋〜富洲原だけとなったが、
富田〜富洲原間のアコレ前で法面崩落があり、結局、名古屋〜四日市間が運休となり、
復旧の見通しが立たないため、21時過ぎには、11日の運転再開を断念した。
JRも関西本線全線が運転再開を断念しているため、タクシーへの列、駅で待ちぼうけする人々で、
近鉄・JRともごった返していた。近鉄四日市駅には午後9時ごろで800人近くが立ち往生しており、
四日市で立ち往生をくらってしまった近鉄特急で夜を明かす人も多いという。
明るいニュースとしては、21時45分に富田地区の避難勧告が解除。
家に帰ることが出来たようである。
十四川の下流(一本松近く)でのポンプ上で必至にたまった木切れなどをすくい上げ、
水が流れやすくした甲斐があったのであろう。
とにかく、9月の日降水量を塗り替えてしまったこの大雨(北勢町・桑名では最高の降水量を記録)、 名古屋のほうでもひどい状態ですが、被害に会われた方に心からお見舞い申し上げます。
・床上浸水:169件
・床下浸水:1964件
・死者・負傷者:死者一人、負傷者一人
・河川の氾濫:5河川
→十四川(富田)、阿瀬知川(中部)、米洗川(羽津)、堀川、源堀川
・道路損壊:69ヶ所
・がけ崩れ:11箇所