四日市市小山町に三重県環境保全事業団が建設しようとしている「廃棄物処理センター」。これの是非をめぐってすんごいことになっている。
2000年12月18日午後7時に桜中学校で始まった桜地区民向け説明会が終わったのは、なんと翌19日の午前11時30分。ざっと16時間半行って、住民と県側とは平行線をたどっている。この説明会は9時までの2時間の予定で、9時過ぎに強引に説明会を打ち切ろうとして、もう法手続きに従って進める、といったことで住民が強く反発し、このように17時間近い話し合いになり、朝になったので桜中学校体育館から地区市民センターに場所を移し11時半まで続いたが、結局収拾がつかなかった。
さて、何が起こっているのか。この「廃棄物処理センター」は、燃やすのではなくって、県内の一般廃棄物の燃えカスと産業廃棄物をガス化溶融炉で高温で溶かしてダイオキシンの発生を抑えて無害化するもの。いっけん、とてもよさそうに思うが県内全部のものが桜台から1km未満のところに集まってくるわけである。ダイオキシンを抑えるといってもちょっとは出るんだろから近くの茶畑はたまったもんじゃないはず。
まだ地域説明も終わってないのに、もう土地整備を行っている。今回の桜地区は2回目だというものの、まだ反対住民を理解させたわけではない。もちろん、この施設は、簡単にOKを出してもいいようなものでもない。
また、19日夜には水沢地区での説明会もあったが、地区市民センターに入りきらずもう一回説明会を持つことを約束している段階である。また、小山町付近の地区限定での説明会で、対象地区以外の住民はまったく説明会を聞くこともできない。
そんな問題だらけの「廃棄物処理センター」なのに、12月22日に三重県から許可が出たからという理由で住民の意見をまったく無視して2002年12月操業開始に向けて早期着工することになりそうである。
四日市市長が県と住民の仲介役をするということだし、県の知事も、住民の視察を許すなどの方針を打ち出しているが、暴走する県の動きをどこまで市長が監視し、口出しできるのかが、今後の焦点となってくるだろう。