決してそういう事はないが、鈴鹿川の三角州にあるような町。
いや、実際は、三角州の部分だけではないけど、とても小さい街。
近鉄は通っているけど、国道は通っていないので、国道23号などでは、
楠町を見落としてしまう。
楠町内で北と南と鈴鹿川で大きく分断されていて、実はその文化の違いは大きく、祭りも全然違う。
新五味塚橋が2002年に出来たときに、その橋の上で、鯨船と神輿という南北の祭りが
一斉に行われたが、初めてのことで、感動した町民も多いという。
楠町には、たくさんの工場がある。
近鉄からよく見えるのが、「宝酒造」。そう、お酒の工場である。
宝酒造内でいつも春はお花見が出来る。(宝酒造は、ホンシメジの研究栽培を行っている)
また、”三重の生んだ銘酒”「宮の雪」の製造元の宮崎酒造も、ここ楠町。
ほかにも、東洋紡や東亜坊などの紡績工場もあり、今でも稼動している。
そして、四日市の延長として、コンビナート工場もある。 楠町民は、「四日市ぜんそく」に、楠町民も含まれており、 「町」としては、楠くらいしか、社会の教科書に載っていない!などと 豪語する町民もいるが、ぜん息患者が楠町でもたくさん出た。
ハマグリの出荷高は日本一で、街のここそこでハマグリの養殖をしている。
年に一回、秋にある「健康ふれあいフェスタ」の中で、ハマグリの貝殻投げ
コンテストが行われており、全国放送などでもしばしば紹介される。
鈴鹿川の堤防下には蛍も見られる。
「くすのき町」ではなく、「くす町」である。